
アニメーション紀行 マルコ・ポーロの冒険(アニメーションきこう マルコ・ポーロのぼうけん)は、NHK総合テレビで1979年4月7日から1980年4月5日までの土曜夜7:30 - 8:00に放送されたテレビアニメ。全43話。
シルクロードブームに乗って企画され、アニメーションと実写ドキュメンタリー映像を折衷させた実験的かつ意欲的な作品。
原作はマルコ・ポーロの『東方見聞録』だが、アニメオリジナルのエピソードが大半を占める。全体として三部にパートが分かれ、「シルクロード編」(1~20話)、「中国編」(21~33話)、「南海編」(34~43話)で構成される。
音楽を当時大人気のシンガーソングライター小椋佳が担当したことも話題になった。また、マルコのビジュアルが当時人気だった『宇宙戦艦ヤマト』の主人公・古代進に似ている(特に中国編以降)という指摘がファンから多数寄せられたという(マルコの声を担当した富山敬が、古代進の声も演じていたため尚更その印象は強かった)。
「シルクロード」ブームの中、NHKで放送された、冒険家マルコ・ポーロの「東方見聞録」に基づいて製作された冒険アニメ。
NHKでは、本作終了後、「NHK特集 シルクロード」というドキュメンタリー番組を放送しますが、この番組の取材によって得た情報や資料は本作にも活かされており、スケールの大きな冒険ドラマに仕上がっています。
いやぁ、シルクロード、懐かしい響きですね。
私も子供の頃、NHKのドキュメンタリー見てましたよ。
うちの母が大好きだったので、一緒に見ていた想い出があります。
音楽は、シンセサイザーの演奏で有名な「喜太郎」でしたね。
映像と音楽がめちゃくちゃ合ってるんですよね。
「喜太郎」は、この番組での音楽が評価されて、一気に有名になったイメージがあります。
ちなみに、シルクロードとは、中央アジアを横断する古代の東西交易路のことで、当時、重要だった「絹」が運ばれたことから、19世紀のドイツの学者が、著書の中で「シルクロード」と記したのが最初で、その名が定着しました。
自然発生的に出来た交易路ですから、経路や起点、終点を決定することはできないみたいですが、中国側の起点は「長安(西安)」、欧州側は「ローマ」と見るのが一般的っぽいですね。
私は、アニメ「マルコ・ポーロの冒険」の方は、あんまり覚えてないのですが、このアニメ、ちょうど「シルクロード」の取材時期に製作されていたんですね。
アニメとは言え、実写映像が多用された番組ですが、これらの素材が、全て実際に現地で撮られた映像だと考えると、かなり贅沢なアニメだったと思いませんか?
そんな、マルコ・ポーロの冒険のあらすじ。
「マルコ」はベネチアの宝石商人の息子として生まれたが、東方との交易を行っていた父は長く家を空けていて、その間に母が他界、叔母の手で育てられた。
やがて、父が帰郷するも元(げん)のフビライの下に使者として再び派遣されることとなる。
初めて対面する父に最初は複雑な心境だったマルコも、叔母の「自分の運命を切り開ける男になれ」という言葉に、父たちと東方に旅立つ決意をする。
そして、1271年、17歳のマルコは父と叔父とともに東方へ旅立っていく。
道中で様々な体験や色々な人々との出会いと別れ、冒険を繰り返しながらマルコは成長していく。
それでは、オープニング、エンディング、行ってみましょう。
マルコ・ポーロの冒険 OP
良いわ~
めちゃくちゃ良いわ、このオープニング。
タイトルは、「いつの日か旅する者よ」です。
何て格好良いタイトル(^^;
NHKらしい上品さの中に、冒険の匂いがするような映像とメロディ。
でも、どこか切ないというか、孤独な旅というイメージを受けますね。
歌っているのが「小椋佳」ってのが、また良いです。
この落ち着きのある歌い方が映像と合ってる気がします。
はい、続いてエンディング。
マルコ・ポーロの冒険 ED
ああ、この曲も良い歌だぁ。
タイトルは、「大空から見れば」。
こちらも、小椋佳の歌ですね。
しかし、イントロや間奏で使われている笛の音色が最高に好きです。
どことなく、中南米の雰囲気があって、NHKで放送されたアニメ「►太陽の子エステバン」を彷彿させますね。
「►母をたずねて三千里」でも描きましたが、私は、この笛の音色が好きなんですよねぇ。
この笛は、「ケーナ」や「サンポーニャ」と言って、これらアンデスの民族楽器を使った音楽を「フォルクローレ」と言います。
シルクロードと全然関係ないけども(^^;
まあ、荒涼とした土地のイメージは似てるかもしれません(笑)。
はい。
実は、本作のエンディングは、この曲以外にも、「また旅支度」、「それが夢ならば」、「誰でもいいから」、「蒼き狼」と、全部で5曲(いずれも「小椋佳」)あり、放送回によって、ランダムに使われています。
このうち、「誰でもいいから」の動画があったので、貼っておきます。
この他の曲は、前年ながら見つかりませんでした。
マルコ・ポーロの冒険 ED 「誰でもいいから」
これも、良い歌だ。
ちなみに、本作の主題歌を収録した小椋佳のアルバムも発売されています。
これは、聴いてみたいかも。
さて、マルコ・ポーロの冒険。
主人公・マルコのビジュアルが当時人気だった「►宇宙戦艦ヤマト」の主人公「古代進」に似ている(特に中国編以降)ということも反響があったようです。
こうやって並べると違うんだけど、まあ、似てると言われるのは何となく分かる気がする・・・(^^;
マルコの声は、古代進と同じ「富山 敬(とみやま けい)」が担当していたため、いっそう、その印象を強めていたようですね。
あと、マルコのビジュアルが少年時代から壮年まで(17歳~37歳の間)若い姿のままで、ほとんど変わらない点も、よくファンから指摘されていたようです。
えぇ~、そこは別に良いだろ(^^;
キャラクターデザインは、「杉野昭夫」が担当していますが、一応、老けたマルコもデザインしてたみたいですね。
ただ、見た目が変わったら視聴者が混乱する、とNHK側からダメ出しくらった、と後のインタビューで語っています。
NHKの言い分は分かる。
私も見た目が変わらないほうが良い気がするけど・・・。
でも、実際は、裏目に出た感じ?(笑)
はい、という事で、アニメーション紀行 マルコ・ポーロの冒険。
「シルクロード」のブームに乗じて製作されたNHKの良質アニメ。
当時人気のあったシンガーソングライター「小椋佳」が音楽を担当したことも話題となった作品です。
しかし、残念ながら、映像ソフト化はされていません。
NHKには本作のマスタービデオテープ(ドキュメンタリー部分と組み合わせて音声まで完全パッケージされたもの)が現存していないらしいです。
何やってんだNHK!!
こんな素晴らしい作品が、もう二度と再放送も、映像ソフトも出せない状態だとは、非常に残念ですね。
BS含めて、ちゃんと受信料払ってるけど、こういう話聞くと怒りがこみ上げます(^^;
今や全話視聴は難しい作品ですが、ドキュメンタリー「シルクロード」と共に、いつまでも語り継がれる作品であって欲しいですね。
以上
※みなさんの感想、思い出など、コメントお待ちしております
小椋佳の主題歌が最高過ぎる、NHKの良質アニメ