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【突撃!ヒューマン】舞台劇を公開録画して放映された幻のヒーロー特撮番組




【☞突撃! ヒューマン!!

『突撃! ヒューマン!!』(とつげき ヒューマン)は、1972年10月7日から同年12月30日まで日本テレビ系で全13話が放送されたヒーロー番組。毎週土曜日午後7時30分から午後8時に放送された。

日本テレビが空前の変身ブームを受け、当時絶大な人気を誇っていた『仮面ライダー』(東映、毎日放送)に対抗する番組として企画したもの。企画当初の作品タイトルは『強人! スカイダー』だった。

本作の最大の特徴は、同時期に放送されていたTBSの 『8時だョ!全員集合』などのバラエティ番組、歌番組に代表される、「舞台の公開録画」というスタイルをとったヒーロー番組、という点である。「異星人のヒーローが地球のために侵略者と戦う」という基本的なストーリー設定は、変身ブームのなか多数放送されたヒーロー番組と大きな違いはないため、特撮ヒーローに分類されているが、「火や水が使用できないステージショー」で映像演出に頼ることができないという制約のなか、特撮らしい演出よりも、イリュージョンなどのステージマジックの手法やスモーク、装置や照明など、この当時の最新の舞台技術が用いられており、あくまで「舞台劇」である。上演・収録は関東地方の各市民会館などで行われた。

変身ヒーローブームの中、「打倒、仮面ライダー」を掲げ製作されたのが、本作、突撃!ヒューマン!!
本作を知ってる人は、かなりのおっさんかマニアじゃないでしょうか(^^;
放送期間は、72年の10月から12月の約3ヶ月間。
話数は全13話で、しかも、再放送は、これまでに本放送終了直後に1度だけされたのみ。
映像ソフト化もされていないという、まさに激レア作品と言えます。

「特撮」に分類されていますが、実際は、「公開録画」形式で上演された「舞台劇」みたいですね。
これ、かなり珍しいヒーロー番組ですよね。
言ってみれば、遊園地のヒーローアトラクションが、毎週テレビで放送されていたようなもんです。

totsugeki-human-scene3.jpg

totsugeki-human-scene2.png

遊園地のオリジナルヒーローが特撮ドラマ化された「►レッドタイガー」を以前紹介しましたが、本作は、遊園地のアトラクションを、そのままに公開録画という形式で番組化した感じでしょうか。

番組の基本プロットは、

totsugeki-human-iwaki.png

体操教師「岩城淳一郎」の体操教室を「キングフラッシャー」の操る怪獣が襲撃し、〈人体切断〉、〈串刺し〉やロッカーを使った〈消失〉〈人体交換〉などのステージマジックを使って子供たちや仲間たちを拉致したり危害を加えます。
すると、岩城がそれを阻止するため反撃、戦闘員との絡みの後、怪獣やキングフラッシャーによってピンチに陥る。

ここで、ヒューマンに変身するのに必要な「ヒューマン・サイン」による「ヒューマン・コール」を客席の子供たちや視聴者に呼びかけ、観客が皆ヒューマン・サインを回し始め、コールを送ります。

ちなみに、ヒューマン・サインといのうは、指を入れる穴が開いたボール紙製の円盤のことです。
これを指で回し、声援を送る(ヒューマン・コール)と、それが変身するエネルギーになるという設定。

この時、「まだ足りない!」、「もっと回すんだ!」と煽りを入れるのが定番になっていたみたいですが、まさに、この辺りが舞台劇の醍醐味ともいえますね。
観客と一体になってるというか、リアルタイムに子供達とヒーローが繋がってる感じが味わえます。

totsugeki-human-man1.png
totsugeki-human-man2.png

で、岩城が変身ポーズ → ステージ上が暗転 → 暗転の中、客席後方からステージ袖や書き割りに向かって張られたワイヤーを、スポットライトを浴びた滑車付きの人形が滑り降りて行く → フラッシュライトの閃光の後、照明の戻ったステージ上には岩城に代わって「ヒューマン」が登場、格闘の末、必殺技で怪獣を倒す、という流れ。

totsugeki-human-scene1.png

これらの上演・収録は関東地方の各市民会館などで行われたようです。
ヒーローと同時に、人体切断とかのイリュージョンも見られるって、結構、お得じゃない?
もしかしたら、これを読んでる人の中にも、生で見た事がある方がいたりして(^^;

はい。
それでは、そんな突撃!ヒューマンの主題歌行ってみましょう。

突撃ヒューマン 主題歌



良いですねー、このノリ!
この子供たちの明るい合唱。

番組では、この主題歌を観客達と歌った後、提供クレジット、CM明けには、舞台上の出演者と観客の子供たち全員で「ヒューマン準備体操」を踊るのが恒例だったようです。

ヒューマン準備体操!!

見てみたいなー(^^;

でも、この子供達と主題歌を歌う、体操をする、というアイデアも「公開録画」を活かした演出ですよね。
まさに、「ピンポンパン」の「歌のお姉さん」、「体操のお兄さん」と全く同じ。
子供達と触れ合うには、持って来いの演出でしょう。


さて、突撃!ヒューマン。
ヒーローの姿をもう少し詳しく見てみましょう。

と、言っても、まともな画像がないので、ソフビ人形の画像で(^^;

totsugeki-human-style.jpg

totsugeki-human-style2.jpg

左側の白い方が、「岩城淳一郎」が変身する「ヒューマン(1号)」です。
右側の赤い方は、弟の「岩城淳二郎」が変身する「ヒューマン(2号)」で、第10話から登場します。

ちょっと、「ウルトラマン」に似た顔つきしてますね。
それもそのはず、本作で、ヒューマンや怪獣をデザインしたのは、「►ウルトラマン」や「►ウルトラセブン」も担当した「成田亨」です。

で、成田さんにとっても、ヒューマンのマスクは、会心の作だったようですね。
ソフビ人形ではわかりませんが、実際のヒューマンのマスクは、光沢のあるステンレスが使用されており、「第1話で見た時にに、思わず、格好良い!」と叫んだ、と述懐しています。

totsugeki-human-mask.png


ちなみに、主役の「岩城淳一郎」を演じているのは、「夏 夕介」です。
「►キョーダイン」でも「スカイゼル」役でヒーローを演じていましたね。

夏さんは、本作の前年までグループ・サウンズ「オックス」で活動しており、解散して俳優に転身したばかりだったようです。
そして、本作の主役オーディションで、みごと主役に抜擢されました。
実は、このオーディションには、新人時代の「松田優作」も参加していたみたいですよΣ(゚Д゚)!


はい、という事で、突撃!ヒューマン!!
ヒーロー番組としては異例の「公開録画」という放映形態で、映像的な特殊効果のない舞台劇ヒーローという、ある意味、斬新な作品。
しかし、残念ながら、このスタイルは、当時の特撮ヒーロー番組に馴染んだ視聴者にはあまり受け入れられず、放映は1クールで打ち切られてしまいました。
ヒューマン準備体操」が、子供たちに浸透していれば、もう少し違った展開があったかもね(^^;

totsugeki-human-memory.png

そして、最初にも書いたように、本作は、映像ソフト化されていません。
再放送は本放送の終了直後に1度だけ行われていますが、その後、ビデオテープの再利用のため別番組が上書き録画され、マスターテープが消失した可能性が指摘されています。
そのため、現在の所、ソフト化及び再放送の見通しは全く立っていない状態とのことです。

しかしながら、レジャー施設などで行われた「ヒューマン」ショーの様子が偶然にもアマチュアカメラマンによって撮影されており、その8ミリフィルムが2009年になって発見されました。
この映像については、同年12月にDVDが発売されているようです。

偶然見つかったアマチュアの8ミリ映像でさえ、DVDとして発売されるって、どんだけ、レアなんだよ(^^;
マスターテープ消失により、今後も、正式な映像ソフトは期待できそうにないですが、逆に「幻の作品」として、今後も語り継がれて行くのも良いかもしれませんね。

以上



※みなさんの感想、思い出など、コメントお待ちしております
【突撃!ヒューマン】
舞台劇を公開録画して放映された幻のヒーロー特撮番組
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コメント

1103

>ビデオテープの再利用のため別番組が上書き録画され、マスターテープが消失した可能性が指摘されています。

「マルコポ-ロの冒険」もこれで失った!ゆるさんぞNHK!

それはともかく
当時0歳児の俺もヒューマンサインは知っているw

2016/02/15 (Mon) 19:45 | あの頃の名無し #- | URL | 編集
1139

対抗番としてる割にはちょっとなんかウルトラファイトみたいな感じなんだけど好きだったヒューマンアクションがかっこよかったの覚えてます
因みにこのレコード私も持ってますよ

2016/02/20 (Sat) 21:33 | あの頃の名無し #- | URL | 編集
1338

仮面ライダーの裏番組だったのか。
そのライバル同士がよもや「キョーダイン」で共演することになろうとは・・・。

2016/03/19 (Sat) 15:11 | あの頃の名無し #- | URL | 編集
1451

懐かしいなあ。市民会館に公開録画見に行ったことがありますよ!
応募した友達と見に行って、あの円盤回してヒューマンって呼ぶのが凄く恥かしかったのを覚えてます。
あれ、前説で練習させられるんですよね。
あと変な人形が椅子の上のピアノ線を滑って行ったり、子供ながらに陳腐なのがわかりました。
収録自体は凄く楽しんだくせに素直に言うのが恥かしくて、しょぼかったな、とか友達と後で馬鹿にしながら帰りましたwww

2016/04/09 (Sat) 11:53 | あの頃の名無し #51GFzA5E | URL | 編集
1566

「ヒューマン」本放映時はまだ生まれてないですが、子供の頃に古本屋でねだって買ってもらったのがなぜか「ヒューマン」の絵本でした。
したがって見たこと無いのにとても馴染みがあるヒーローです。

2016/05/04 (Wed) 18:07 | あの頃の名無し #- | URL | 編集
1831

初めまして。
最近、ヒューマンの再評価が高まっているようで嬉しいです。
成田亨デザインの事はずいぶん後から知りましたが、当時何の予備知識がなくとも、ヒューマンのデザインはとてもシンプルで美しく、カッコ良いと思い、惚れ込んでいました。

映像の現存に関してはほぼ絶望的なようですが、第12回「ヒューマン兄弟大活躍」と、最終回「さようならヒューマン」だけは、音声だけなら持っています。
再放送時にテレビからカセットに録音した物で、今でも十分に当時の雰囲気が伝わってきます。

第9回で、悪の首領キングフラッシャーを倒したヒューマンでしたが、新首領のグランドフラッシャーが現われ、第10回だと思ったのですが、怪獣ストックによってヒューマンは倒されます。
ヒューマン(1号=淳一郎)に替わって、弟の淳二郎がヒューマン2号になるのですが、ミラクルゾーンという場所で命を取り戻したヒューマン1号が第11回で帰って来ます。
(…このあたりの展開の早さは、既に打ち切りが決まっていたためかと思われます。)
で、12回ではヒューマン兄弟で怪獣ギルドギラとガラメドンを倒します。(ガラメドンは後に「グリーンマン」にも出できますね。)
で、その後最終回は、ヒューマン=岩城淳一郎の夢だった、子供たちの正しい心と強い体を作るための「岩城スポーツセンター」が完成するのですが、グランドフラッシャーが総力を挙げて作った全能怪獣インパルスが現われ、淳二郎は記憶を消された上に、ヒューマン(1号)も一度は倒されます。
ですがその後、会場の子供たちのコールで記憶を取り戻した淳二郎が、ヒューマン1号(淳一郎)を蘇生させ、ヒューマン兄弟最後の必殺技「シンボライザークロス」でインパルスを倒します。
グランドフラッシャーは敗北し、地球に平和がもどり、スポーツセンターの完成パーティーが開かれますが、同時にこれは子供たちから岩城先生へのお礼の会でもありました。
(岩城淳一郎を演じる夏夕介氏は、この時感極まって本当に泣いていました。)
「さよならをするために」が、淳一郎自ら弾くギターで歌われ、歌声が高まる中、ヒューマン兄弟は故郷の星へ帰って行きます。
最後は、星山ルミ子(演じるは田中好子)が、怪獣ショーのお姉さんよろしく、会場やテレビの前のお友達に呼びかけ、「突撃!ヒューマン‼︎」の歌を会場全体で歌ってのフィナーレでした。

…とまあ、第12回•最終回はこんな感じです。
特撮と違いステージ劇という事で、随分とチープな作品扱いされやすいですが、最終回でヒューマン兄弟が故郷の星へ飛ぶシーンでのナレーション(要約)を記しておきます。これだけでも、「ヒューマン」が決して凡作ではなかった事が伝わるかと思います。
「ヒューマンとは人間の事。人間には何ものにも負けない強い心がある。地球には平和が戻ったが、これからはみんな一人一人が、正しい心と強い体を鍛え、ヒューマンになって地球を守ってほしい。しかし、どうしてもヒューマンの力が必要になった時は、ヒューマンサインを力一杯回せば、必ず助けにやって来る。」

…個人的な思い入れから長文すみません。
創意工夫を凝らしたステージエフェクト(必殺技•ヒューマンスパークなどはストロボ効果!)や、人間味のあるストーリー(例えば、ヒューマン兄弟に変身後も、お互いを「兄さん」「淳二郎」と呼ぶなど)は、もっともっと再評価されるべきだと思うのです。
何か復刻の一助にならないかと思って書きました。

2016/06/22 (Wed) 23:41 | 岬寿司 #- | URL | 編集
3449

はじめまして。

統一I型ビデオやUマチックを所有していても、録画している方は皆無なんでしょうね。
音声だけはラジカセ等で録音している方がいて、今後、発見される可能性はあるかもしれません。

2016/12/08 (Thu) 12:01 | しら #- | URL | 編集
4060

>>3449様

その、「音声だけ」なら持っています。
第12回「ヒューマン兄弟大活躍」と、最終回「さようならヒューマン」の2話だけですが、再放送時にラジカセでテレビから録りました。
マイナーだけど大好きな番組でしたし、ヒューマンのデザインがすごくカッコ良く、成田亨デザインだったのを知ったのは随分と後でしたが。
宮城県のデパートと観光センターでのステージショーでの映像が残っているだけのようですが、放送時のオリジナル映像がなんとか発見されないものかと願っています。

2017/02/04 (Sat) 01:44 | 岬寿司 #- | URL | 編集
4061

4060=1831
過去にコメントしていた事を忘れていて、ほぼ同様の書き込みをしてしまいました、すみません。
…どうでもいい事ですけど、「ヒューマン」の主題歌イントロ部って、マージョリー・ノエルの「そよ風に乗って」ですよね、モロに…(これも後から知った事ですが)。

2017/02/04 (Sat) 01:54 | 岬寿司 #- | URL | 編集
4181

「岩城が変身ポーズ → ステージ上が暗転 → 暗転の中、客席後方からステージ袖や書き割りに向かって張られたワイヤーを、スポットライトを浴びた滑車付きの人形が滑り降りて行く → フラッシュライトの閃光の後、照明の戻ったステージ上には岩城に代わって「ヒューマン」が登場、格闘の末、必殺技で怪獣を倒す、という流れ」

→記述に微妙な誤りがあるので訂正させていただきます。
ヒューマンの登場パターンは2通りありました。

①フラッシャー軍団の出現にピンチの人々。会場の子供たちの「ヒューマンサイン・ブルー」で、ヒューマンが飛来します。
これが文中の「客席後方からステージ袖や書き割りに向かって張られたワイヤーを、スポットライトを浴びた滑車付きの人形が滑り降りて行く → フラッシュライトの閃光の後、照明の戻った後」
…以後訂正。~滑車付きの人形はカーテンの中に消え(←この時、カーテンにひっかかってしまい、裏方さんが慌てて引き入れるハプニングがありました💧)、カーテンの中からヒューマン登場、フラッシャー軍団とのバトルに入る。

②怪獣出現。会場の子供たちの「ヒューマンサイン・レッド」で、文中の「岩城が変身ポーズ → ステージ上が暗転 」
~以後が「照明の戻ったステージ上には岩城に代わってヒューマンが登場、格闘の末、必殺技で怪獣を倒す、という流れ」
です。大体、このパターンでした。
ヒューマンは、マスクを始め胸のプロテクター、手足の意匠の一部がステンレスでしたから、ストロボアクションで見せる光線技が凄く光って、とてもカッコ良かったですよ。
故・成田亨先生のお気に入りだったのもうなずけます。

2017/02/12 (Sun) 00:20 | 岬寿司 #9gi6oV8g | URL | 編集

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