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【シルバー仮面】打倒ウルトラマンを目指したが無念の路線変更・・・現実は厳しかった




【☞シルバー仮面

『シルバー仮面』(シルバーかめん)は、1971年(昭和46年)11月28日から1972年(昭和47年)5月21日まで、宣弘社と日本現代企画の製作により、TBS系で毎週日曜19:00 - 19:30(JST)のタケダアワーにて全26話が放送された特撮テレビ番組の題名、およびその劇中に登場する変身ヒーローの名称である。

当初は等身大ヒーローものとしてスタートしたが、第11話から巨大ヒーローものに路線変更され、作品タイトルも『シルバー仮面ジャイアント』に改められた。

本作は、特撮映像制作会社・日本現代企画の制作した初の特撮テレビドラマである。同社は怪獣ブームが去った後に経営難となった円谷プロから分かれた多数のスタッフによって設立された会社で、自前の撮影スタジオを所有し新しい映像作品の製作を目指していた。

一方、前番組の『ガッツジュン』の不振を受けたTBSプロデューサーの橋本洋二と広告代理店宣弘社の小林利雄は、当時社会現象となっていた「変身ブーム」のなか、実相寺昭雄監督を交え、新番組として本作を企画。かつて『ウルトラシリーズ』が放映された「タケダアワー」で放送されることとなった。

ストーリーは、「正義の目的を持ちながら世間から理解されず、冷たく迫害されながらも、父の遺した光子ロケットの完成を夢見て各地を放浪する春日5兄妹の葛藤」という設定を前面に押し出し、橋本プロデューサーの意向で『逃亡者』の設定を参考にした、アダルトタッチのドラマ作りが行なわれている。事実、TBSも本作品のターゲットを小学校の高学年から中高生とコメントしていた。シルバー仮面のキャラクターも地味で、派手な光線技や肉体技もなく、全体的に重いトーンの作劇が行われた。脚本家の一人である市川森一は後年、この作品について「巨大な社会正義に押しつぶされそうになりつつも、懸命に生きる兄弟の姿を描きたかった」と語っている。プロデューサーの橋本も「打倒ホーム・ドラマ」が企画意図にあったとし、リアルで硬質なドラマ作りが念頭に置かれていた。

はい、シルバー仮面。
円谷プロ」の経営難により離脱したスタッフが立ち上げた「日本現代企画」によって製作されたヒーローであり、ウルトラマンのアンチテーゼ的な作品を目指していた作品です。
ウルトラマンに代表される当時のヒーロー番組の基本コンセプトは、怪獣や宇宙人の侵略から人間を救う為に巨大ヒーローが登場し、敵を倒して感謝されるというパターン。
しかし、シルバー仮面はこの基本コンセプトに真っ向から挑戦した意欲作でした・・・。

が、

シルバー仮面、残念ながら路線変更を余儀なくされます。
当初は、等身大ヒーローだったのですが、第11話以降は、「シルバー仮面ジャイアント」と改題し、ウルトラマンのような巨大化ヒーローとなり、設定の多くが修正・変更されることとなりました。

そんな、シルバー仮面の主題歌です。


シルバー仮面 主題歌






1つ目の動画は、記念すべき第1回放送の映像ですね。

この第1話は、オープニングテーマが流れるまでに約6分強ものプロローグが入るという異例の構成になっており、事情を知らないプロデューサー・宣伝陣の中には、いつまで経っても曲が始まらないので「放送事故ではないのか?」と局に問い合わせをしようとした者さえいたという逸話が残っています。

また、その他にも、第1話には、いろいろなエピソードが残っており、例えば、劇中クライマックスの「チグリス星人」の炎上シーン。

チグリス星人
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炎上ぉ~!
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完全燃焼www
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このシーンは、チグリス星人に火薬を仕込んでの撮影だったらしく、そのせいで、着ぐるみの半分以上が燃えて溶けてしまい使い物にならなくなってしまったらしいwww
しかも、このシーンは先行撮影されていた為、その後の撮影に影響が出たという・・・。
とりあえず焼け残りが死骸の描写に使われたものの、その後のチグリス星人の描写は顔のアップだけで処理したようです。
また、画質を暗くしてごまかしたシーンもあるようで、暗くて何をやっているの分からないというクレームが出たとか(^^;

ちなみに、歌っているのは、「柴 俊夫」と「ハニー・ナイツ」です。
柴さんは、シルバー仮面である「春日光二」役を演じてました。

若い・・・
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現在
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さて、シルバー仮面。
上にも書いた通り、番組当初は、等身大ヒーロー。

silver-kamen-s.jpg

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やーめーろーよぉー
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口の周りは、顔が露出しており、「►仮面ライダーV3」に登場するライダーマンみたいなデザインですね。

シルバー仮面 変身&戦闘シーン





そして、第11話以降のシルバー仮面ジャイアント。

silver-kamen-g2.jpg

silver-kamen-g.jpg

フルフェイスのマスクに変わった他、スーツもタイツのような布地から、ウェットスーツのようなビニール地に変わって、ウルトラマンに近くなってますね。


シルバー仮面ジャイアント 変身&戦闘シーン





この路線変更の背景には、「►ミラーマン」との視聴率競争があったようです。
このことは、「ミラーマン」の回にも書いていますが、「シルバー仮面」は放映開始時から裏番組として同じ特撮ヒーロー番組である「ミラーマン」(フジテレビ)を相手にしていました。
また、奇しくも主役の春日光二を演じた柴俊夫は、ミラーマンのパイロット版で主役を演じています。

ミラーマンは巨大ヒーロー番組であるのに対し、等身大で暗躍する宇宙人の怪奇要素や重いドラマ作りに加え、ストーリーの暗さ、異色の演出描写の数々が、ターゲット層である児童層からの支持を得られなかったことで、第2話から常に苦戦を強いられたようです。

第9話では、全26話中、最低の3.6%を記録してしまったらしい・・・。

こうして、等身大ヒーロー番組だった「シルバー仮面」は、第11話から巨大化ヒーロー番組「シルバー仮面ジャイアント」と、タイトルも新たに設定の多くが見直されました。

この「ジャイアント編」は、当時の「怪獣・変身ブーム」の追い風もあって視聴率も上昇。
また、このテコ入れ以降、「ミラーマン」の視聴率を常時20%割れの状態に追い込んだとされています。

しかし、その一方で「巨大ヒーロー番組」への突然の軌道修正は、番組意図そのものを根本的に変更・破棄する結果となり、制作スタッフの反発を呼ぶこととなります。

プロデューサーの「橋本洋二」や監督「実相寺昭雄」らによる「ウルトラマンに対抗した、全く新しいヒーロー」とのコンセプトによる「等身大ヒーロー」の設定は、「人間ドラマとの有機的なつながり」を重視し、リアルな世界観を創り出す狙いのもとに起こされたものであり、スタッフもこの「巨大なウルトラマンとは違うヒーロー」という点に強い意気込みと拘りを持っていたからです。

結局、この事態に、実相寺を中心としたスタッフが同番組から撤退。
主に企画元の「宣弘社」が演出を引き継ぐ事になったのでした。

いやー、「理想の作品を目指す拘り」と「視聴率を取るための妥協」、バランスが難しいですね。
■追記
※情報ありがとうございます

シルバー仮面は、2006年に「シルバー假面」のタイトルでリメイクされています。

silverkamen.jpg

2006年12月23日に劇場公開され、2007年には、全3巻のDVDシリーズとして発売されています。

監督は、オリジナル版から無念の撤退をすることになった「実相寺 昭雄(じっそうじ あきお)」。
実相寺監督は胃癌により、本作の試写後に体調を崩し、間もなく死去しました。
そのため、本作が実相寺監督の遺作となっています。

シルバー假面


本作の主人公は、なんと「女性」!
そして、舞台も大正時代になるなど、大幅に内容が変更されています。

実相寺監督は、この作品で、オリジナル版でやりたかった事を全て出し尽くしたのかもしれません。
まったく新しいシルバー假面、面白そうですね。

と、言うわけで、「シルバー仮面」。
再放送の機会も少なく、長年にわたって幻のヒーロー的に扱われた向きもありますが、1980年代に入って各種書籍に再評価の記事が掲載され、また、さらに映像ソフトが数度に渡って発売されています。

silver-kamen-dvd.jpg

silver-kamen-dvd2.jpg

※近年では、2011年4月に廉価版の単品のDVD全6巻が発売されています。

このように、視聴できる環境が恵まれてきたことにより、「大人になって見返しても面白い作品」として評価を受けているようです。
興味のある方は、ぜひ。


以上



※みなさんの感想、思い出等、コメントして下さいね
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コメント

423

人の墓の卒塔婆で怪獣を鬼のごとくどつき回し、
怪獣追い回して買い物客がたくさんいる商店街に追い込む
そんな「えげつなヒーロー」だった(笑)

2015/10/18 (Sun) 21:53 | あの頃の名無し #- | URL | 編集
577

レンタルで借りて見たが、確かに10話までは暗い話ばっかりだったわ
巨大化してからさほどウルトラマンと変わらないけど最終回のオチがちょとな…
お前等地球見捨てのかよ…

2015/11/13 (Fri) 04:22 | あの頃の名無し #- | URL | 編集
1479

シルバーキックは命がけな主人公ですね
2006年にリメイクされた「シルバー假面」もありますよ。

2016/04/16 (Sat) 11:40 | 通りすがり #JkPZIk6. | URL | 編集
1481

※1479

情報どうもありがとうございましたm(__)m
記事にも追記させて頂きました。

2016/04/16 (Sat) 16:29 | 管理人 #- | URL | 編集
2981

私的には、シルバー仮面は放送時期を間違えた名作だと思います。
仮面ライダー龍騎が流行った平成15年以降なら兎も角、昭和だとヒーロー側が不憫な目に遭うのがあまり受けないのかもしれません。

2016/10/24 (Mon) 22:14 | あの頃の名無し #- | URL | 編集
6616

放送当時名古屋のテレビでは日曜19時からシルバー仮面、ミラーマン、仮面ライダーと同時放送があり

みつどもえの視聴率の戦いでした。

2017/09/02 (Sat) 22:47 | あの頃の名無し #- | URL | 編集

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